2002年 海外公演レポート3
国際交流基金派遣事業「大道芸デモンストレーション」(10月10日〜11月6日)
江戸糸あやつり人形・江戸太神楽


■ アメリカ公演・シカゴ

 10/10


 シカゴ美術館見学の後、総領事公邸夕食会。

 10/11 12:30- THOMAS HOYNO ELEMENTARY SCHOOL


 前半を「江戸糸あやつり人形」
 20分を目処に「酔いどれ」「人形の解説」「獅子舞」。子供たちの反応はすごい。人形の一挙手一投足に声が挙がった。

観客 200名


 10/11 19:00- THOMPSON CENTER


 照明はオペレーターだけで、ユニオンの関係から当たりを直すことはできなかった。
 江戸太神楽は打ち合わせにない「かっぽれ」を、私達と同じ曲で踊った。同じ舞台で同じ出し物、それも同じ曲を使うのを避けるのがルールだと教わっていたのにである。先が思いやられる。
 会場は大きなショッピングセンターの地下にあったが、劇場の入口がわかりづらい上に、太神楽の小さな札が2枚あるだけで、ポスターなど目につくものはなかった。もっと宣伝してくれればと、残念だった。

観客 90名


 10/12 14:00- FOREST VIEW EDUCATIONAL CENTER


 照明はユニオンの関係で当たりを直すことができなかった。フォローが使えたので、それを「黒髪」の明かりを作る。また私達の時に黒割を引いて舞台に変化をつけた。
 総領事館から日本人会に公演の話がきたのが8月に入ってからだった。日曜日にチラシを配ったりしたが、もう少し時間があればと残念がっていた。

観客 190名




■ アメリカ公演・クリーブランド

 10/14 18:30- FORD AUDITORIUM


 大学の講堂。奥行は1間半程、上手袖はグランドピアノが置いてあって使えず、下手もオペ室になっていて使えない。照明のスイッチはこのオペ室にあって、音響の人が入ると狭くて操作は不可能だった。
 この日から終演後にロビーに出て、お客さんを見送ることにした。その後簡単なレセプション。伊藤総領事はじめ集まった皆さんから嬉しい声を頂いた。

観客 125名


 10/15 19:00- BOWLING GREEN STATE UNIVERSITY 


 大学の階段教室。仮説舞台を組んでいる。照明は蛍光灯のみ。壁には幕を掛けることができなかった。パーテーションで袖を作り、そこに私達ののぼりをなんとか掛けた。

観客 200名




■ メキシコ公演・グアナフアト

 10/16 21:00- ラ・パス広場


 街のもっとも繁華な通りに面して舞台が組まれた。
 照明は灯体数が少なく全体に暗めだったが、観客の反応は凄かった。江戸太神楽もウケていた。

観客 400名


 10/17 18:00-/21:10- ラ・パス広場


 昨日は人形が見づらかったからと舞台を上げてくれていた。
 スタッフがストをした。主催者が支払いに応じないためらしい。2回目の前に照明を吊り替え別のスタッフがしっかり引き継いだ。
 セルバンティーノ芸術祭の名前は、作家セルバンデスがこの町をドン・キホーテの舞台だと言ったことによる。

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観客 400名




■ エクアドル公演・キト

 10/21 19:30- キトゥンペ劇場


 スポーツセンター内にある円形劇場。壮行会などに使われるそうで、照明は3つの水銀灯と蛍光灯しかなく暗い。ピンライトを1本レンタルしてくれたが余り効果はなかった。市内の学校に声を掛け招待しているとのことだったが、前日に大統領選挙があったためか観客は少なかった。
 江戸太神楽は「一人で太鼓をたたいていると虚しい」と言って獅子舞をテープに替えてしまった。

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観客150名


 10/21 19:10- デメトリオ・アギィレラ・ホール


 国立文化会館小ホール。18時にはお客さんが入ってくる。
 仕込み時間が短かったが、フロントライトを3灯から7灯に増やして変化を付けた。もちろん太神楽のことも考えた指示だったが「余計なことをするな」とのこと。
 観客とは「一期一会」。各会場で最高の舞台づくりをするのが務めと考えるが、そんな私達の動きが目障りなのか、突然太神楽獅子舞を2部にすると決めてしまった。その方が演出上すっきりするので、喜んで受け入れた。

観客350名


 10/22 11:05- キトゥンペ劇場


 開演後学生がどんどん入って来て、舞台の後ろまで埋めつくしてしまった。

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観客 500名


 10/22 19:00- デメトリオ・アギィレラ・ホール


 開演後に200人がまとめて入ってくる。満席になって入口を閉めたら締め出された人達が騒ぎだし、急遽開けたという。昼間にテレビで公演の模様が紹介されたので、これだけ集まったのだそうだ。通路を埋めつくし舞台まで坐るほど凄い人数にも関わらず、すぐに客席は落ち着き、熱気に包まれた良い舞台になった。

観客 500名




■ トリニダット・トバゴ公演・ポートオブスペイン

 10/24 16:30- 大使公邸レセプション


 前半を私達。JICAの方から「観ていて誇らしく感じた」と言われた。こういった日本文化紹介の席では、見ていて恥ずかしくなることが多く、後ろで見ていることにしているそうだ。今日は人形は見えなくても私の顔を見ているだけで誇らしく感じたのだそうだ。この上ない賛辞だった。

参加者 60名


 10/25 19:00- 中央銀行講堂


 官庁などが入っている最も高いビルの2階にある。セキュリティチェックが厳しい。公演の時は別の入口から入るそうだ。照明を確認すると要望通りに仕込んであった。操作はコンピュータなので丁寧に明かりを作ることが出来た。
 この日から太神楽は自分達の大幕を1部の時には隠すよう仕込むようになった。「黒髪」の雰囲気に合わないと思っていただけに、舞台がすっきりして良かった。
 大使からの要望で、公演時間は2時間に延びた。

観客110名


 10/26 14:00- / 19:10- 中央銀行講堂


 この日の午前中、国際交流基金巡回展「ポスターに見る日本展」を見学。

 公演は、もうひとつ人の集まりは悪かった。「日本週間」の宣伝を1週間前にしただけで、公演直前の宣伝がなかったからではないかと反省していた。当日配るパンフレットも用意されていなかったが、この日急遽コピーして配っていた。
 受け入れは大使を中心に、食事などいろいろお気遣いいただいた。


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観客 昼80名・夜100名




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